◆ものもらいって?
ものもらい。めいぼ。めばちこ。めもらい。
これは地域によって呼び方が違うだけのすべて同じ病気の名前で、医学的には「麦粒腫(ばくりゅうしゅ)」といいます。
「あれ?ものもらいかな?」とまず気が付くのは、まぶたの一部が赤くなったとき。
ものもらいに何度もかかっている人だと、「もうすぐものもらいになりそう」と分かることもあるようです。
そして少しひどくなると、まぶたの一部が腫れたり、痛んだり、かゆくなったり。
さらにひどくなると、赤みや痛みが強くなり、腫れが破れて膿が出ることもあります。
◆ものもらいって、何でなるの?
ものもらいという呼び方から、人からうつる病気と思われがちですが、実は違います。
ものもらいは、細菌のついた手で目を触ることで主に発症します。
まぶたにある汗や脂を出す腺が、手についているブドウ球菌などのいろいろな細菌に感染するのです。
しかし、人間は一日に何回も手で目を触りますが、ものもらいにならない人の方が多いですよね。
このものもらいの原因となる細菌は、実は特別に汚い場所にいるわけではなく、健康な人の皮膚や髪の毛などどこにでもいるのです。
健康な場合、人間の持つ免疫力によって細菌に負けることはないのですが、疲れがたまっていたり、体調が悪かったりすると、細菌が勝ってしまいものもらいを引き起こします。
◆ものもらいの治療法
ものもらいかな?と思ったら、まずは眼科を受診してください。
ものもらいと診断を受けた場合、抗菌剤入りの目薬などが処方されます。
ものもらいができ始めの場合に処置をした場合であれば、一週間程度で治ります。
膿がひどい場合などは、切開して膿を取り出すこともあります。
そして、眼科にプラスして鍼灸もぜひ受けてください。
「目の病気に鍼灸⁉」とびっくりされる方もいらっしゃると思います。
ものもらいのそもそもの原因は、身体の免疫力の低下です。
免疫に関係する白血球などは、血液にのって全身をかけめぐっており、鍼灸は血流改善を得意とします。
ですので、ものもらいは鍼灸の適応症の一つなのです。
◆ものもらい予防のために
ものもらいにならないための予防法として、いくつかあげておきましょう。
・手を洗う
・汚れた手で目をさわらない
・腺がつまってしまうので、アイメイクもほどほどに
・疲れやストレスをためない。
・無理をしすぎない
ものもらいを繰り返すという方、身体がお疲れなのかもしれません。
ぜひ鍼灸で疲れをとってください。